KYOTOGRAPHIE2023 11th 《BORDER》〜布を探しに TextileDiver〜
京都国際写真祭と提携、連動して開催される🟡KG+にbonon kyotoより参加します。KYOTOGRAPHIE2023 11th Edition テーマは《BORDER》
「あらゆる生命体はさまざまな《BORDER=境界線》を持ちながら生きている。その境界線が個々の存在を形成しているとも言える。そしてそのほとんどは不可解なBORDERであり、それぞれが日々その境界線を守り、壊し、狭め、広げながら無常に生きている。
あなたには自分のBORDERが見えているだろうか。
KYOTOGRAPHIE2023では、そのBORDERを少しだけ可視化してみたい。その境界は、自分で作ったものなのか、他者によって作られたものなのか。それらは守られるべきものなのか、越えるべきものなのか。
もしかしたら、自分の思いによって変えられるものなのかもしれない。
2023年、KYOTOGRAPHIEでこの《BORDER=境界線》を巡る旅にでよう。
KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭
共同創設者/共同ディレクター
ルシール・レイボーズ&仲西祐介

No63. 布を探しに TextileDiver
会場:bonon kyoto
会期:4月15日(土)-30日(日)
26日(水)定休日
海岸線という境界線を越えて島に入り込む外部の人間の参与により、布は生まれ育った文化環境を離れて、新たな価値観で迎えられる場所へと移動をはじめる。布を媒体として島の境界線を開き、ものとしての布以上の布と人の繋がりを探し歩く。
bonon kyoto2階では布の展示会を4月15日(土)-23(日)開催します。対談、ワークショップも準備中。久しぶりの関西、はじめての京都、どうぞ宜しくお願いします。あと1か月、こりゃ大変だ、寝てる暇ないなー。
腰帯
西ティモールの染織品に奥行きを持たせるアイテムとして男性用の腰帯も重要です。
これらの帯はフゥトゥと呼ばれアマヌバン、モロ地域の男たちの一枚布の腰布の装いを一層華やかにします。古い写真ではこの帯を2本3本と結んだ洒落た男たちの姿も見られますが、いまでは合成皮革のベルトにその地位は奪われています。
頭飾りのピルサルフ、檳榔袋のアルック同様、平織、綴織、緯捩、そして縫取織の技法で構成され、短冊状に織り分けた先端はしなやかに揺れ、その予想出来ない動きは着装者だけではなく観察者をも魅了します。この効果は長い長い房を持つピルサルフではもっともっと有効です。
西ティモールの乾いた言葉“UabMeto”ではピルは布、サルフは引き裂かれた、またはヒラヒラした房状を意味しますが、地域により微妙に言葉が違いそのことが混乱をまねく原因になります。いまではものが徐々に失われ、そのことを覚えている人も居なくなり、言葉も一緒に失われていきます。


檳榔袋ALUK 〜ティモール〜
西ティモール、アトニの男性が愛用していた檳榔袋アルックと小さなバズケットはオコトゥケ。平織、緯捩、縫取織の技法によってこの小さな檳榔袋は豪華に美しく飾られています。模様、技術、サイズ構成から、腰機ではなく経糸をフレームにぴんぴんに固定して織った布を半分にして縫い合わせています。
小さなバスケット“オコトゥケ”は椰子で編んだバスケットに経糸になる糸を巻きつけた後で、針を使って緯糸紋織のような柄を出しています。
経糸を機や枠ではなく籠に筒状に張る。これも一種の輪状整経です。
檳榔袋は檳榔を持ち歩く機能としての道具だけではなく、子供から男性社会への遷移を意味するシンボルでもありました。「これで今日からはもう子供ではなのよ」。



さて、次のステップに移行するためには、わたしは何を携帯すべきか?