TEXTILE DIVER 布を探しに

布につながるすべての感覚をひろげて 

「大人きものおしゃれ事典」  oteshio 上野淳美

展示会でお世話になっている、oteshio 上野淳美さんの2冊目の本が発売されました。

さまざまな柄や技法の布の美しさ、そしてそのそれぞれが個性的と思われる布の抜群の布合わせ。日本人が世界に誇る布好き民族であるわけが、この“着物”の特殊な形状にあるとあらためて納得しました。

着物を着て写っているのは皆さんお会いしたことのあるかたばかり、「nunoteshio」の展示会ではおしゃれな“洋物”の着こなしにアジアの布をさらっと身体に巻き付けていらっしゃいます。身体がすでに“布体質”布が身体の一部になっています。可愛く美しく、次に生身の皆さんにお会いするときはドキドキしそう。

きものをお召しになる方もならない方も、布を眺めるだけで嬉しい一冊です。







毛糸だま 特別編集編 世界手芸紀行

”アジア、アフリカ、ヨーロッパ、中米の手仕事をつなげる日本人女性たち”でご紹介いただきました。



07 織りの島、腰機から生まれる纏いの布

西ティモールのブナ織り



インタビュー

人から人、布を運ぶのを生涯の仕事に









日本ヴォーグ社 1月30日発売



布を譲り受ける現地、布の会をしていただく日本、そして展示会に来てくださる布を愛する皆さま、本当に多く方々のお陰でわたしの仕事は成り立っています。

今回ご紹介していただいた”世界手仕事紀行”でも沢山の方にお世話になりました。

年々希薄になっってゆく民族染織ですが眼と脚と心を駆り立てその核心に触れることを願い、求め歩きます。

布が生み出してくれる人との関係と布に絡みつく幸せな日々のために。

星の王子さま ~サンテグジュペリ~

本日2月14日、ついついチョコレートを買ってしまった。だってそのチョコレートのパッケージは「星の王子さま」だったから。布を探して歩くのが仕事なので、移動、異文化、異質なモノなどを題材とした本には必然的に興味が惹かれる。「星の王子さま」も本棚のなかの大切な一冊。

チョコーレートのパッケージはしばらく手にしていなかった本へと気持ちを誘導した。この本のなかにいま必要なことのヒントが隠れているのかも。一つひとつ起こるちっちゃなモノゴトをバラバラに放置するのではなく、なにかの兆候として捉え結び付けて考えるのは面白い。夜空の星と星を線で繋いで正座を見つけるように。もし形が生まれなければ、それはつなぎ方を間違えただけ。また翌日夜空を見上げて最初から始めればいい。

「ものは心で見る。肝心なことは目では見えない」人ではなくてキツネが星の王子さまに教えてくれた秘密。

そうそう、布は心で見る。肝心なことは目では見えない。織る彼女の甘い心、苦い心。愛さないと見えてこないもの。





星の王子さま

サンテグジュペリ 池澤夏樹・新訳

集英社文庫