TEXTILE DIVER 布を探しに

布につながるすべての感覚をひろげて 

変化しない布

インドネシア、サブ-ライジュア島の儀礼布。これらの布はアムイアナプと呼ばれる「女性祖先の家」に共同体の財産として貯蓄されます。
衣装としての腰布や腰衣は時代とともに市販の紡績糸、化学染料、そして新しい要素をプラスした模様が取り入れられ進化し続けていますが、祖先の家に収められる布は手紡木綿、天然染料、伝統模様とあくまでも古いしきたりに従った方法で布が織られます。
こちらの世界はますます目まぐるしく日々変化をしていますが、あちらの祖先の世界では時代に合わせた変化は必要ないようです。


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祖先の布

インドネシア、サヴ-ライジュア島の織物は大きく3つのカテゴリーに分けることができます。男性用布、女性用布、そして祖先用布です。
この祖先の布は他の二つに比べ緯糸が見えるほどゆるゆるに織られている布があります。彼女たちの用語で緯糸は“lua”と言われ、これは血管を意味する言葉です。
血管をを通じて生命エネルギーが全身に運ばれるように、織物ではその役割を緯糸によって行われるという考え方に基づいています。祖先の布を織る季節や期間は決められ短時間で織り上げなくてはなりません。そのために織りがゆるくなってしまうのか、それともからだを失った祖先には「血管」機能は重要ではないのでゆるゆるで良いのか。
血管と緯糸、身体と織物、こんな布のお話に出会い考え始めると、顔も体も頭もゆるゆる緩みます。
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筋紡錘

“筋”と“紡錘”はともに染織用語ですが、この二つのを組み合わせた言葉”筋紡錘“は染織用語にはなく、人体に組み込まれた感覚受容器官のことです。
そう、人体は繊維組織で織り上げられています。わたしたち自身が美しい一枚の織物です。
布に繋がる全ての感覚をひろげて、どこまでも前進です。
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ティモール スタイル

月の満ち欠けに象徴される変化と成長を示した銀の円。これを胸元に飾ることは勇気と栄光の表れでした。
銀の円は身体の動きに合わせて光を受け輝き、帯や腰布の端を飾る糸の房は身体の動きに合わせて空に震えます。
光の力、風の力、そして目には見えない祖先の力が輝きと震えの中によに呼び込めれます。

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檳榔袋 色々

綴れ、縫取り、捩り織りなどの様々な技法を併用し幾何学模様を織り込んだ西ティモールの檳榔袋。袋の口や周辺にはビーズ、子安貝、金属、コイン、動物の毛が飾られひときわ華やかな姿になっています。
檳榔袋は最初から袋のサイズで織られ、織りあがった布を二つ折りにして縫い合わせ紐を付けます。これらの織りの技法は機に掛けた経糸に指先で緯糸を一本一本を織り込んでいくことから経緯の交差で繊細で多様な装飾模様の表現が可能です。

現地で蒐集して持ち帰った布々はいつも展示会優先で準備を進めていくので「要確認」と日付別に収めて保留にしていた宝箱を開きながら整理中です。織手たちがこの檳榔袋を織るために費やした時間には到底及びませんがルーペを除きながら亀の歩みで確認中です。オマケに開けた箱からは煙がモアモア出てきてお祖母さんに、、、。


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