TEXTILE DIVER 布を探しに

布につながるすべての感覚をひろげて 

縄文鼓 ~土取利行~

深夜の与助尾根遺跡
麻衣を纏い、自ら編んだからむしの茣蓙に座り縄文鼓を打つ。
縄文の人々もこの一夜を楽しんだことだろう。

壁も窓もない、茅葺きの屋根が大地まで垂れる。
ティモールの家ウメック・ブブも同じ。




NARASAI2010 12月19日
土取利行+キム・メジャのコラボレーション

ラオカイ

ベトナム ラオチャイ州の町ラオカイ。
橋を歩いてわたるとそこはもう中国雲南省。
国境と聞くと高揚する。
パスポートはあるし15日間の滞在ならビザは不要。
境目にひかれた見えない線の誘惑。越えたい。



だめだめ、帰れなくなる。
サパに行かなくちゃ。



 


 


 

ハノイ駅

ハノイ発PM9:00-ラオカイ着AM5:00
今夜の宿は4人用キャビンの右下のベット。
左下はベトナム人の年配の女性で家族と別の部屋になってしまったよう、
上段の左右は同じくベトナム人の夫婦。
革靴、スニーカー2足とトレッキングシューズが床に並ぶ。
違う道を歩いてきた4人がひとつのキャビンで8時間の旅を共にする。


  

  
列車が動き出す。仕切りのカーテンはない。
横になり、壁に付いている読書灯をけして上段のベットの底を眺めている。
「カタンコトン」と、線路のつなぎ目を車輪が通過するたびに音が聞こえ車体が揺れる。
列車は一本の線の上ではなくて、点線の上を進んでいる。
点線の旅か、直線的なモノにどこまでも抵抗しているようで嬉しくなる。

ベトナム北上2010年8月21日(土)21時30分

ザオサパ 子供の帽子

ザオの子供たちは皆可愛い帽子を被っている。
女の子の帽子は刺繍が上手になるように刺繍が一杯入っていて、
男の子の帽子は布の切り替えだけで刺繍はない。
頭の保護と元気で成長するように願う母の気持ちが籠められた帽子。
7.8歳になるまでは帽子を被る。

「タメイの帽子可愛いね」「ズイ ヘッ(美しい)」
布の掛かった部屋に入って行って、帽子を持って来てくれる。
「ハイ、これ」
彼女が差し出した帽子はとても小さくて、シルバーのコインや貝の装飾、ビーズや房の一部は取り外されていた。
生まれてからこの帽子が必要なくなる年まで、母は子供の成長に合わせて新しい帽子を作る。
ひと針、ひと針刺しながら。