お父さんの肩と腰に巻いている布の模様から、彼らがアマナトゥンのヌンコロの住人だと知ることが出来ます。
ティモールのアトニ人の習慣でしょう、村の外に出かけるときは独りではなくこんな風に幼い子供の手を引いる姿をよく見ます。
娘は赤にフリルの付いたブラウスにショートパンツにサンダル、
お父さんは裸足に肩と腰に伝統の布、そして黄色いポロシャツ・・・、
昔々は上半身は裸で、寒ければ腰布と同じように体に布を巻いて暮らしていた彼らに、
「それは野蛮なことです」と宣教師たちは言いました。
その結果、シャツ、Tシャツが織物にコーディネートされるようになり、こんなちぐはぐなファッションが生まれたのです。
若いと思える男性が伝統的な布を巻いている姿を見かけるっことはなく、彼らは皆現代的なズボンを好んで愛用しています。
「きっと、もう布を巻く男たちの姿を見ることもなくなってしまうのだろう」といつも嘆きながらティモールに通い続け、
予定ではいなくなってしまうはずの布を巻いた男たちに今でも出会うのです。
年をとるとズボンを捨てて、布に回帰している村人もいるよう。
「ズボンを捨てよ、布を巻いて町に出よう」
