TEXTILE DIVER 布を探しに

布につながるすべての感覚をひろげて 

衣服が語る戦争 ー文化学園服飾博物館ー

WAR AND FASHION

2015年6月10日(水)→8月31日(月)

開館時間/10:00ー16:30(6月19日、7月3日は19:00まで開館。入場は閉館の30分前まで)

休館日/日曜日、祝日 ※但し6月14日、8月2日、8月23日は開館。夏季休暇8月9日ー16日



文化学園服飾博物館→http://museum.bunka.ac.jp

ティモールのアトニ模様

見れば見るほど不思議なかたち。頭と胴と手と足らしきものが確認できるので、なんらかの生物であるのは間違いないのだけど、ひとつ目に渦巻く大きな耳、歪んだ手足は宇宙人、怪物それとも爬虫類・・・。このたて絣の技法で描かれた模様は、西ティモール アトニ人のアトニと呼ばれる模様で、アトニは現地のダワン語で" 人""男"を意味する言葉。彼らの祖先はこんな風貌だったのか、子供から年寄りまで誰に聞いても"アトニだよ"と自信持って答えてくれる。



西ティモール アトニ人 経絣 肩掛

ラオスのシカ模様

橙、黄、緑、紫の花が咲く森の中、異次元空間からの扉をくぐり、神使のシカが次から次と現れる。

目指すは奈良のシカ公園か。先にはすでに4頭、一頭はからだ半分がこちらの世界に移動中。

そして扉の向こうには、ワープ前の圧縮サイズのシカが待機中。

ティモール のニワトリ模様

西ティモール アマナトゥン地方アヨトゥパスのニワトリ模様の肩掛け。

中央の縞のなかには上と下を向いた大きなニワトリ3羽が一つのパターンとして4回繰り返されています。その両側には細長く伸びた、胴長のちっちゃなこどもニワトリが行進中。

大きなニワトリの頭と背中と足は赤茶で、お腹は白い。「腹に一物はありません」ということ?

彼らの暮らしの周りにはいつもニワトリは居るけれど、日々の食卓に上がることはありません。来客やお祝い、儀式や儀礼のときにのみその命をいただきます。儀礼に捧げられるニワトリの、白は聖なる誓いを、茶は勇敢さを表します。

どんな気持ちでこの女性は2色のニワトリを織ったのでしょう。

ニワトリの周りに遊ぶアルファベット、カラフルな縞、どうにもこうにもくすぐられる布です。



西ティモール アマナトゥン アトニ人 経絣 肩掛

父と息子

ティモール テキスタイル サイトのトップページ写真を変更。

西ティモール ビボキ地方のマヌフイ市場に来ていた親子。午前7時、市場はすでに大勢の人々で賑わっていました。太陽が遠慮がちに見守る朝の市場は肌寒く、人々は思い思いの巻き方で布にくるまります。

父の巻く布に抱かれて一緒に包まる息子。ビボキ地方の伝統的な赤い鉤模様の布。

ティモールのワニ No7135

2015年6月18日から22日、ルーサイトギャラリー油屋分室の展示会案内に使用したティモールのワ二模様の布。

この布は少女の腰衣として母の手で織られたもの。なんて楽しくて愛情溢れる布でしょう。

45cmの布幅一杯に大きなワニが4匹、上下上下でドンドンと並び、その間にはトカゲや鳥や鶏、スカートを履いて踊っているように見える人かそれとも鳥人間。深く青い海の底、宇宙の果てのパティー、彼らはどの時空で生命を謳歌しているのだろう。これこそがティモールのアトニの人々の見る世界、いつも触れていたい世界なのです。



西ティモール アトニ人 経絣 縫取織 子供用サロン



民族の布「模様の意」 ~ルーサイトギャラリー追分 油屋旅館分室~

2015年6月18日(木)~22日(月)

11:00~17:00(最終日 16:00まで)



動物模様に幾何学模様、どちらもおおもとは自然の意気をよりどころにしています。

ワニの神様、聖なる白い鶏、水牛の角・・・ティモール島の布を真ん中に、自然と人、人と人との大切な約束を印したアジアの布をご紹介いたします。



ルーサイトギャラリー追分・油屋旅館分室

長野県北佐久郡軽井沢町町追分607

Tel:0267ー31ー6511 http://aburaya-project.com



会期中は岡崎真奈美 ティモール テキスタイル在廊しています。

大江戸骨董市 6月7日 出店します。

骨董市の影の引き立て役(本当は一番目立っていたのだけど)、モノを並べるのに敷いていたスラゥエシの樹皮布は良縁にて嫁に出し、

寂しい気持ちがおさまるまで、使い古した青いビニールシートでも敷いて市に出ようと思っていましたが・・・その出会いもなく・・・。



さて、なにがここに並ぶかな。