TEXTILE DIVER 布を探しに

布につながるすべての感覚をひろげて 

スラゥエシ島の石槌"イケ"

インドネシアの島のひとつ、スラウェシ島の中部スラウェシ州に伝わる樹皮布は現地の言葉でフヤまたはイフォと呼ばれる。そして樹皮布を作る時に樹皮を打って叩いて伸ばす道具をイケという。イケはアラバスターや御影石を籐で囲み持ち手になっていて、石の大きさや石に刻まれた線によって3種類以上あり、これは樹皮布を作る工程で使い分けられる。この写真のイケは樹皮の表面の表情を作るのに最後に使用される。

中部スラウェシのウマ語、パモナ語で槌を意味するイケは、西ティモール アトニ人の言葉では木綿を紡ぐ紡錘のことで、場所も用途も違う道具が同じ言葉で呼ばれているのは興味深い。また打つことも紡ぐこも、ともに手にした道具で直接素材に働きかけるという点ではどこかしら作業として近い部分もある。

あれこれ想像してみる。ティモールにもあった樹皮布文化は木綿が入ることで不織布から織布へと変わり、その際に打つための道具の名前がそのまま紡ぐための道具に用いられたと考えられないだろうか?

いまだにティモールで樹皮布を見たことはないのだけど。

石のイケと木のイケ、どちらも魅力的で大切な道具。

トロピカルテキスタイル ~島嶼アジア 布のそら音~

2015年11月17(火)~29日(日)

11:00~19:00(岡崎真奈美13:30~18:30在廊)



スラゥエシ島/樹皮布、ロンボク島/縞、ティモール島/絣、海南島/織布 etc、

豊熟した布、木や角を素材にした民族の表情を展示・販売します。





ザ・エスノース・ギャラリー2F

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