2021年11月1日(月)ー2022年2月7日(月)
民族衣装、民族染織に触れ感じ考え暮らすことを日々のよりどころにしている信奉者にとってはたまらない展覧会です。
15世紀半ばの大航海時代以降、ヨーロッパ人はアジア、アフリカへと進出し、自分たちとは違う暮らしぶりを好奇心や驚きとともに記録しました。そしてヨーロッパ列強の植民地主義により人々の往来が盛んになり、また写真や映像といった新しい技術は、より正確な民族衣装の記録へとつながりました。
1960年以降は海外への渡航が容易になり現地に赴きその民族の暮らしぶりや衣装の調査を行うなど、自らの足で情報を得ようとする研究者も増えました。
(民族衣装ー異文化へのまなざしと探求、受容ーより抜粋)
今回の展覧会では「民族衣装の追求~文化学園 ゆかりの人たち~」のコーナーが設けられ、文化学園大学名誉教授、元文化学園服飾博物館学芸室長の道明美保子氏、そして民族衣装と各地の特徴ある布を35年に渡り追い求め、民族衣装にフォーカスを当てた写真を多く撮影してきた野口文子氏と同じ枠でティモール テキスタイル岡崎真奈美をご紹介いただき、恐れ多くて身が引き締まります。
思い起こせば、いつまでも就職先が決まらずに故・小池千枝先生にご面倒をかけた出来の悪い一卒業がこうして母校の博物館の展覧会でご紹介いただけることをしみじみ嬉しく思いまた励みになります。
ファッション業界からはとうの昔に落ちこぼれま、ものつくりは手放しましたが、多感な時期に憧れ学んだ「着る」「飾る」ことの意味、「美しさ」の追求はいまの布探しに繋がっています。先人の方々の仕事への情熱と想いに敬意を表し、自分なりのまなざしを持って探求と受容を等身大で実践し、新たな民族衣装と民族染織の物語を一行でも書き加えることができるように楽しみながら努めます。
日頃からお世話になっている皆様の支えあっての継続です。いつも本当にありがとうございます。
引き続き布のあれこれをご一緒に楽しんでいただけますように、どうぞよろしくお願いします。
詳しくは文化学園博物館HPをご覧ください。