TEXTILE DIVER 布を探しに

布につながるすべての感覚をひろげて 

あるがままの風景

見晴らしの良い丘の上で機に掛けた経糸に模様のための緯糸を一本づつ、一段づつ巻き付け布を織っています。仕事の内容と気配から彼女自身、または娘のための布を織っているのが伝わってきます。
「布はありますか?」と声をかけるとアトニ語で娘に話しかけ、娘は茅葺屋根が地面まで達した丸い家のなかから黒いレーヨン素材の擦り切れてぼろぼろになった布を持ち出してきて、木に掛けます。谷間から吹き上げた風が娘のスカートと風を揺らします。

どうしてここでこうして布を織っているのか、彼女の気持ちは彼女だけのものです。

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「布伝説」ギャラリーうつわノート 川越

9日間全日在廊、時間にすると約50時間、布につながるすべての感覚をひろげ皆さまとご一緒にさぼる暇なく想像の階段を駆けのぼりました。楽しい時間をありがとうございます。
うつわノートの松本さんが作ってくれた豪華な案内状にタイトル、そして佇まいの美しい空間に案内状と連動して一点一点飾られた布はいつも以上にその役を魅力的に演じていました。
織り、染め、刺繍、皮や木や紙に従事する方々、そしてコレクターに研究者に清らかな心の布フェチさま、皆さまの専門的な知識と純粋な探求心を浴びて、布仕事に拍車がかかりますますその気になります。今日はちょっぴり自慢顔、お許し下さいませ。

2021年最後の会、良い会にしていただきありがとうございます。すべての物、事に感謝します。

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「布伝説」ギャラリー うつわノート 川越

「布」は身近にある自然の恵みを材料にして人類が生み出した道具のひとつです。土地により獣の毛、蚕の吐き出す糸、植物の樹皮や繊維を撚ったり績んだりして糸にし、その糸をたてよこ交差させることで糸の線が面になります。

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「布伝説」
ギャラリー うつわノート 川崎
2021年12月18日(土)~26日(日)
(最終日は11時~17時まで)

20年前に出会った布、2年前に出会った布、20年以上お付き合いのある方、はじめての方、布と人が時間の層になって美しい織物が織り続けられています。
本日最終日、強い風が吹いています。風に背中を押され進むときも、風に押し戻されて立ち止まるときもあるけど、風はいつも何かを運んで来てくれます。
皆さま、良い一日を織りなしてくださいね。

「布伝説」ギャラリー うつわノート 川越

手前はあがり口、その奥に庭に面した和室があり、左側の扉は洋室、そうしてもう一室洋室があります。第一室、第二室、第三室、順路はありませんのでどの部屋からもご自由にご覧いただけます。
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「布伝説」
うつわノート 川越
2021年12月18日(土)~26日(日)
11時~18時 (最終日は17時まで)

触れて、ひろげて、ひっくり返して、ちょっと巻いてみたりもして、学芸員気分で品良く知的に妄想を交えてお話しさせていただいています。あと3日、26日(日)までです。どうぞ宜しくお願いします。

「布伝説」ギャラリー うつわノート 川越

毎日楽しい笑い声をありがとうございます。アマテラスがスサノオに織機をめちゃくちゃにされ、とうとう堪忍袋の緒が切れて岩屋に隠れ地上から光が失われた時、神々は岩屋の前で宴会を開き、その楽しい笑い声についついつられて岩屋が開きます。

「布伝説」
ギャラリー うつわノート 川越
2021年12月18日(土)~26日(日)
11時~18時 (最終日は17時まで)
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楽しい笑い声についついつられて猫もやってきます。招き猫様、どうぞ皆さまをお招き下さいませ。本日5日目、あと5日、26日(日)までです。

「布伝説」ギャラリー うつわノート 川越

庭に面した和室、キラキラした光のなかで膝を突き合わせて「布伝説」。空間と展示、新しい気付きがたくさんありましたね。初日、ありがとうございます。

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「布伝説」
ギャラリー うつわノート 川越
2021年12月18日(土)~26日(日)
11時~18時 (最終日は17時まで)

本日2日目、布を見つめるキラキラした瞳をお待ちしています。どうぞ宜しくお願いします。

「布伝説」ギャラリー うつわノート 川越

「布伝説」
ギャラリー うつわノート 川越
2021年12月18日(土)~26日(日)
11時~18時 (最終日は17時まで)
織り、染めの一枚布をそのまま身体に纏い、布に鋏を入れることに抵抗を示す大陸および島嶼東南アジアの民族、また織り、染め、刺繍のあらゆる染織技術を組み合わせ独自の民族衣装を発展させてきた中国少数民族。民族の、家族の、女たちの「布伝説」うつわノートの空間で布に触れながら布につながるすべての感覚を皆さまと共有できるとみんな幸せです。
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赤い靴下オッケー、灯油オッケー、鍋いっぱいのカレーオッケー、キラキラオッケー、展示会裏準備も整いました。「布伝説」明日からはじまります。皆さま、どうぞ宜しくお願いします。
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「布伝説」ギャラリー うつわノート 川越

ティモールには匙文化があります。主食のトウモロコシをお粥のようにして食べることから、手ではなく掬うための道具が身近にあるココナッツや牛の角を削り出し作られ使われていました。今では丈夫で便利で洗うのも簡単な金属匙に入れ替わっています。

「布伝説」
ギャラリー うつわノート 川越
2021年12月18日(土)~26日(日)
11時~18時 (最終日17時まで)

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うつわノートは古い洋館のギャラリーで庭に面した和室と洋間2部屋、そしてあがり口があります。
昨日、布々、物々は品よくそれぞれの空間に収まりました。
わたしも品よく支度中、、、、まずは靴下を買いに行かなくては収まりません。
明日からです。どうぞ宜しくお願いします。
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