ババグーリ新コレクション、コットンリネンのエプロンに機能と装飾を兼ねて配して頂いたティモールの紐。本来は男性用の檳榔袋の紐として母や妻により織られてきた紐です。今では市販の袋や鞄にそのポジションは奪われ、ティモールでの紐の活躍の場はほぼ失われてしまいました。
檳榔袋は袋としての機能だけではなく、慣習として袋の携帯は子供から大人としての男性社会への参加を意味していました。道具としてのエプロンも、民族衣装では正装、儀式儀礼に欠かせない象徴としての飾りエプロンもあります。
手紡ぎ木綿を藍、茜、鬱金などの自然の色で染めて織った紐。檳榔袋の紐からエプロンの紐として新しい紐の使命を果たせるのは紐も人も嬉しいのです。
人と物の信頼関係から物は再び語り始めます。ちっちゃな声なのでよーく耳をすまして。いいことたくさん教えてくれます。

