TEXTILE DIVER 布を探しに

布につながるすべての感覚をひろげて 

2012年7月の西ティモール

以前西ティモールで道を尋ねた時「スマートフォン持っていないの?GPSで調べたらすぐわかるよ」と言われた事があります。次にティモールに出掛けた時には「まだ布を探して歩いているの」と言われそう。はたから見たら布を背負って歩く姿はカッコ悪く無駄な苦労で不憫に思われ、笑われ笑ってしまうほど間抜けなこともよくあります。スマートには程遠いけど、いつも心の内には喜びがあります。

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「布のうらと袋のうち」終了しました。

展示会ではいつも多くのことを学ばせて頂いています。今回の「うらとうち」も日頃からの布の表裏の違いや好み、裏内の面白さや技法の事など、、、布を前にいつも盛り上がる会話から着想を得たタイトルです。
布のうらと袋のうちに引っ張られ“うらばな”にも花が咲きました。
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展示会は布と私にとっての表舞台です。布を探して歩く現地での経験は裏舞台。現地に入れば今度はそこが表舞台になり、布の表裏、袋の内外のように両方がひとつになり含み膨らみ支えられています。
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洒落た写真を撮ってくれたべにや民芸店の奥村さん、12年振りの展示会お世話になりました。変わったこと、変わらないこと、変わってはいけないこと、変わらなくてはならないことも再確認できました。
新しい出会いと発見を運んでくださり、楽しい会にしていただき心から感謝します。皆さま、ありがとございます。どんな布道を辿って行くのか、引き続き見守っていただけると幸せです。また“うらばな”しましょうね。

「布のうらと袋のうち」べにや民芸店

中国貴州省プイ族のアップリケのうら。衣装など古くなった布を再利用し、表面は糸と針で模様が組まれ生まれ変わります。そしてうら面からは表とは違う布の辿った時間を読み取ることができます。

「布のうらと袋のうち」
べにや民芸店
2022年7月16日(土)ー24日(日)
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まいにちょこちょこ布を動かせば、布も空間も変化して展示会の辿った時間が見えます。あと2日、明日24日(日)までです。皆さま、毎日の小さな変化をたんと味わって下さいね。


「布のうらと袋のうち」べにや民芸店

西ティモール、インサナ地方の女性用腰衣裾部分です。現地アトニの言葉で“ブナ”と呼ばれる経紋織と経絣“フゥトス”の技法が用いられています。着用時は写真左側が表になり、織りの最中は写真左側の着用時のうら面を見ています。同じティモールでもアマヌバン地方では織りの際に見ている方を表として着用します。

「布のうらと袋のうち」
べにや民芸店 
2022年7月16日(土)ー24日(日)
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365日、毎日毎日布をひっくり返し袋を覗いていても、ふし穴だらけの目は見逃してばかりです。穴はせっせと終了しているのですが、、、。明日から後半戦がはじまります。24日(日)最終日まであと4日です。語られていない“うらうち”を見つけにお出かけ下さい。そして見つけたら、ふし穴にどうぞ教えてくださいね。

「布のうらと袋のうち」べにや民芸店

布をひっくり返したり袋を覗いたり、表裏内外を比較して、まだ語られていない違いを見つけ共有下さりありがとうございます。新たな発見は次に来てくださる皆さんと再び分かち合うのです。なんて幸せな役でしょう。
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「布のうらと袋のうち」
べにや民芸店
2022年7月16日(土)ー24日(日)
明日7月20日(水)は定休日です。明後日21日(木)から引き続きどうぞ宜しくお願いします。

「布のうらと袋のうち」べにや民芸店 4日目

布のうらのうら話
フィリピン、ミンダナオ島バボコのアバカ繊維に経絣で織られた女性用腰衣。絣は表裏のない織物と考えられていますが、織手は布の表裏を意識しているのでしょうか?新たな課題です。ただどちらを表で着用していたかは色の褪色で判断出来ます。そして実は他にも内緒話が、、、、。

「布のうらと袋のうち」
べにや民芸店
2022年7月16日(土)ー24日(日)
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初日からの三連休、大切なお休みにスケジュール調整、変更をしてお出かけ下さりありがとうございます。本日も布はどこまでもうらにして、袋にはますます愛を詰め込んで、うらうちを思いながら過ごします。皆さま、嬉しい発見のある良い一日でありますように。

「布のうらと袋のうち」べにや民芸店 2日目

今回のタイトルを見て「なんだかよくわからないけど、行けば何かあるでしょう」雨が降ったり止んだりの不安定なお天気のなか、そんな心うちでお出かけ下さりありがとうございます。正直な言葉に納得して笑みが溢れます。

「布のうらと袋にうち」
べにや民芸店
2022年7月16日(土)ー24日(日)
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初日ありがとございます。今日も布はうらにして、袋のうちには愛と笑いをいっぱい詰めてお待ちしています。2日目、あと1時間ではじまります。どうぞ宜しくお願いします。


「布のうらと袋のうち」べにや民芸店

布には表と裏があり、袋には内と外があります。これらの関係は対立するものではなく、お互いに含みあい、片方だけでは平なありように膨らみをもたらせてくれます。。裏や内には作者や使用者にとってはあまりジロジロ見られたり聞かれたくない裏技や内密なこともあるかもしれません。そして裏や内こそが着用者や物の表面にいつも触れ感じています。めくったり、ひっくりかえしたり、表裏内外のあらゆる繋がりを読みながら裏話、内緒話も交えてみんなで楽しめると嬉しいです。

「布のうらと袋のうち」
べにや民芸店
2022年7月16日(土)ー24日(日)
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いつもとは違う布の裏を飾って袋には愛をいっぱい詰めて、ラジオからは”LOVE’S ON FIRE”、朝からうち側は燃えています。日本民芸館では「沖縄の美」開催中。
本日からはじまります。どうぞ宜しくお願いします。

「布のうらと袋のうち」べにや民芸店

中国貴州省剣河苗族の“母子花(ムゥヅホァ)”と呼ばれる覚え布のうらです。この布は模様の記憶と伝承のために母から娘へと刺し残され手渡されます。
苗族の衣装の襟、身頃、袖などの刺繍、配色、模様の全てはバランスよく完璧に配置され仕上げられています。”母子花“の存在はタブローを完成させるための秘密のデッサンです。

「布のうらと袋のうち」
べにや民芸店
2022年7月16日(土)ー24日(日)
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(写真左”母子花“ :写真右”衣装部分“

本日展示会準備中に靴の裏が突然はがれました。これも”うら“繋がりなのでしょうか。なんてユーモア溢れるイタズラ、瞬間接着剤でくっつけて無事帰宅。
7月16日(土)、明日から始まります。”うらうち“共々お待ちしています。どうぞ宜しくお願いします。