TEXTILE DIVER 布を探しに

布につながるすべての感覚をひろげて 

西ティモール ラマケネン地方

ティモール テキスタイル サイトのトップページ写真を変更。この写真は9月8日から始まる大磯〝布う”さんでの「ひとり民族ヌノ」展のご案内にもあり、この夏、現地ティモールから送った画像の一枚。

写真のドゥア ラト村はティモール島のほぼ中央、インドネシアのベル県から東ティモールに突き出した山岳地帯にあるラマケネンの村の一つで、小高い岩山の上に建てられたこの伝統家屋のある風景は遠くからでも強い印象を受ける。

ラマケネン王国のブナック人は6つの氏族に分かれ、これらの氏族は別々に大陸から出発し途中の島々を渡り、14世紀ころにティモールに到着した人々と考えられている。

ブナック人のこの地面まで伸びた高い茅葺屋根は祖先の乗ってきた船をひっくり返した形と言われ、人が屈んで入れる程度に小さく刈り込んだ茅葺を潜るとその内部は木造の高床式住居になっている。

茅葺の内部に入って驚くのは、幅45㎝前後、高さ160前後の壁板一枚一枚に彫られた文様で、乳房は豊穣、迷路は永遠を意味し、線は交わることも途切れることも許されず一本に繋がっていなくてはならないと教えられる。迷路の線をもし間違った時には祖先へのお詫びの生贄を捧げ、確かな線の道を示してくれるように祈り終えてから再び仕事が進められる。そしてこの彫刻は特定の氏族の仕事とされている。

家に入る許可を得ると、高床の階段を上るときには踏み外したり落ちたりしないように、家の中で躓いたり転んだりしないように、そして物を置き忘れないようにと注意された。。それらのことは〝家を熱くする”と言われ、踏み外したりすると聖水を撒いて〝家を冷やす゛必要があると。またこの家の手前に写る岩山には男しか登るれず、もし女が、特に結婚前の娘が登ると子供を産めなくなると信じられている。岩山の頂上には大木が枝を広げ、この樹を植えて村が始まったという。目を凝らして探ると顔のある石像が立っているのが見える。祖先とそして自然とともに暮らす村の生活には、まだまだ様々な禁忌がある。