TEXTILE DIVER 布を探しに

布につながるすべての感覚をひろげて 

ちぎれ布

気候や保存状況、そして素材の性質にもよりますが、ここまでちぎれちぎれになるまでにどのくらいの時間を要したのでしょうか。緯絣の技法で織られた崩れた布からは、赤、黄、青の染め分けられた緯糸が覗き、表面には一切あらわれない赤い経糸はちぎれた端っこから顔を出しています。糸は弱っていても色は艶やかに残っています。
手のなかに収め眺める度に、ハラハラと絹繊維は塵になって布は徐々に失われていきますが、その塵と気配を吸い込んで、こちらは元気をいただいているようです。

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